フランケンシュタイン
  • 原題:FRANKENSTEIN
  • 監督:ジェイムズ・ホエール
  • 脚本:ギャレット・フォート
  • キャスト:ボリス・カーロフ

  • 製作年:1931年
  • 製作国:アメリカ
  • 『フランケンシュタイン』 これ初めて映画になる時に、ユニバーサルが英国からジェイムス・ホエールいう監督を呼んで来たんですね。

    で、英国の監督が、『フランケンシュタイン』作るというので、みんな、どんな映画か? 思ったんですね。なるほど、初めのシーンから、ずっと英国らしいスタイルで怖かったんですね。

    で、後にみんなが怪物、あのフランケンシュタイン!って言うけど、フランケンシュタインは博士の名前で、博士がつくった怪物があの怪物ですね~。

    そういう訳で、ジェイムス・ホエールのこの英国式の『フランケンシュタイン』アメリカで、ユニバーサルですけど、怖かったな~。

    これが、ボリス・カ―ロフが、主役しているんですね。この英国の、ジェイムズ・ホエールの監督作品に、ユバーサルは、舞台で、有名な役者のボリス・カ―ロフを招いたんですね。で、ボリス・カ―ロフは、これで、いかにも見事に、フランケンシュタインの化け物、つくられた人造人間を、演じましたね。 ボリス・カ―ロフは、これで一躍、もう、フランケンシュタインの化け物で、もう、肩書きが出たくらいに、有名になりましたね。

    その、メーキャップが凄いのね~。もう、額の方にまだ、釘の跡があるのね~。喉にも釘の跡があるのね~。まだ、出来たての科学者の、科学のテーブルで、出来たての人間が、動いてくるのね~。それが、半分人間、半分機械。

    そんな、男が、ソロ。ソロ。歩いてくるのね~。怖いな~。で、その男は、しかし自分が、そんなグロテスクな男って思ってないのね。人間の生まれたてみたいなもんね。ソロソロ、ソロソロ歩くのね。その歩き方が、怖いの。小川のほとりに行くのね。いどばたで、女の子が、花を集めてたのね。

    それに、「うーうーうー」と言ったのね。やっぱり可愛い事わかんのね。その子供が、「お兄ちゃん花あげる」っていったのね。喜んじゃって、花持って、フランケンシュタインが歩く所が、凄かったね。

    という訳で、ジェームズ・ホエルのこの、『フランケンシュタイン』
    これは、見事な文学映画。見事な、見事な、演劇映画ですね。凄かったね~。これで、ボリス・カ―ロフは一躍、有名になりました。で、みんながこれではじめてフランケンシュタインが博士で、フランケンシュタインがつくってる化け物が、主役だと言う事がわかって、フランケンシュタインが化け物じゃないって事を、よ~く肝に銘じて、知りましたね。



    【解説:淀川長治】