ブラック・ムーン

フランス

1976年

ハマる映像の羅列
こんにちは。IVCの企画制作部で買付などを行っているパンチョ・ビラ(26歳・男)です。まだまだ暑い日が続いて毎日きついですね。でも、夏もあと少しで終了。気を引き締めて頑張ります。  

さて、今回僕が紹介するのは、9月24日に発売するルイ・マル監督の1975年の作品『ブラック・ムーン』です。今回、買付を担当したのですが、担当者がこんなこと言ってよいのかどうか、この作品、正直さっぱり意味分かりません(笑)。とにかくひたすらシュール。奇妙な映像の羅列、そんな印象を受けてしまいます。おそらくルイ・マル監督は感覚だけでこの作品を撮ったのでしょう。

しかし不思議なことに、この映画は意外とクセになります。なんのこっちゃわからん世界でも、見ていると次第に不思議な味わいが広がっている、気がついたらしっかりと画面に食らいついて見ているんです。順にやかましいアラーム音を鳴らし続ける目覚し時計、屋敷のまわりを取り囲む羊の群れ、女性の股の中へと侵入する蛇・・・。無秩序な映像の羅列はいつしか、主人公の女性の”成長”物語へと変化していきます。この感覚。実に見事です。

本作は「不思議の国のアリス」をルイ・マル監督が新解釈で描いた作品と言われています。ティム・バートンの”アリス”と見比べてみると面白いかもしれませんね。
(IVC パンチョ・ビラ)

愛の妖精

フランス

2004年

メラニー・ベルニエを知っていますか?
営業担当のHigh Treeです 残暑が厳しいですが、こんな時こそ涼しい室内で映画三昧Lifeもありですね。

今回の私のお薦めは当社オリジナル企画作品「世界映像文学全集」シリーズの『愛の妖精』です。こちらに関しては原作がジョルジュ・サンド、前回私がお薦めした『別れの曲』の主人公ショパンと恋仲にあったのは有名な話です。

原作者がフランス人、その世界感を忠実に表現できるのは同国出身者のみと思えます。実際に日本作品をハリウッドが映画化すると陳腐な作品になってしまっていますよね。  

さて、この作品ですが、個人的に、最大の見どころは主演のメラニー・ベルニエの美しさ。正確には、可愛いという感じかな。最初は汚らしい格好のお転婆娘として登場するのですが、その汚さにもどこか品があってやっぱり綺麗。それが、主人公の青年ランドリとの恋を通して、心身共に美しくなっていきます。ラストの泣き笑い顔に、思わずうっとりしてしまいましたね。  

メラニー・ベルニエはあまり日本では知られていないですが、なかなかいい女優さんだと思います。残念ながら日本公開作品は少ないのですが。
原作を読んだ方にも読んでない方にも、そしてメラニー・ベルニエを知ってもらうために是非ご覧いただきたい作品です。
(IVC営業部 High Tree)

沈黙は金

フランス

1946年

『昼下りの情事』と見比べてみると面白い
こんにちは。またまた登場、IVC 企画制作部所属の26歳、パンチョ・ビラです。『ブラック・ムーン』に引き続き紹介するのは、ルネ・クレールの1946年の作品『沈黙は金』です。  

今ではあんまり見ないでのすが、中学生の時、ビリー・ワイルダー監督の作品が好きでよく見ていました。『お熱いのがお好き』とか『アパートの鍵貸します』とか『恋人よ帰れ我が胸に!』とか。その中でも最もお気に入りだったのが、『昼下りの情事』でした。オードリー・ヘップバーンの可憐な恋模様にドキドキしたものでした。この作品でオードリーの父親役を演じていたのが、モーリス・シュバリエでした。  

僕はこの人をこの作品で知りました。モーリス・シュバリエ、う~ん、響きがよいですね。なんか本当にパリって感じ?『恋の手ほどき』でもいい味を出していましたね。  

『沈黙は金』は個人的にルネ・クレールの作品の中で、一番と言っていいほど好きな作品だったりします。何と言っても、笑いが粋ですよね。またすったもんだの恋模様もおかしくって実におシャレ。これぞフランス、これぞルネ・クレールの映画と言った感じでしょうか。  

シュバリエはこの作品で、若者に自らの恋を譲り、若いカップルの誕生を温かく見守る初老の紳士を演じています。『昼下りの情事』のラストとかぶってきます。なんでしょう、『昼下りの情事』のほうが製作年は後なのですが、僕はこちらの方を先に観てしまっていたので、『沈黙は金』のシュバリエを見たときに、 「これぞシュバリエ!」と声を上げてしまいましたね。

粋でシャレてて、楽しい映画。『昼下りの情事』と見比べてみると面白いかも。
(IVC パンチョ・ビラ)